ボルドー液の散布 ― 2008年09月13日 20時25分05秒

昨日、ぶどう畑にボルドー液を散布した。先日の長雨の間に散布したかったが、延び延びになってしまった。
ボルドー液と1885年に有名なワインの産地、フランスのボルドー地方で見つけられた農薬である。最初の目的はブドウを汚くして盗難防止のために使われたそうだ。そこでたまたま、ぶどうの主な病気の一つであるべと病に効果のあることが見つけられて、殺菌剤として使われるようになったとのこと。べと病(糸状菌)への効果のメカニズムは解明されていないが、ボルドー液の散布された植物体についた病原菌は活動しなくなると言われている。
比較的、新しいベンレートやダイセンなどの農薬に比べて、防除効果の持続期間が長く、有機JAS規格で使用が認められる程、人体への毒性は少ない。確かに、石灰と硫酸銅からなる混合液なので、毒性はほとんど無いと思われる。しかし、散布した後が汚い。青白い斑点がぶどうの葉やぶどう棚を支えている支柱などに容赦なく模様をつける。ぶどうには袋をかけているから、汚れる心配はない。たまに、袋の隙間から入り込んでぶどうを汚す場合もある。汚れたぶどうは売れにくくなるので、家族や吾輩の胃袋の中に収まることになる。
ボルドー液は私が数ある農薬の中で、最も好ましく思っている農薬である。防除の効果は高く、毒性も低い。汚れのつくのがたまにきず。作り方は消石灰と硫酸銅を混合して作る古典的な方法もあるが、手間のかからないICボルドーやZボルドー、コサイドボルドーなどの使い易い形態で市販されているものを使えば、他の農薬と調合の手間は変わらない。と、私見を交えてボルドー液について書いてみました。