安芸クイーン-独断と偏見のぶどう品種紹介13 (The End)2010年04月22日 17時09分25秒

安芸クイーン

1973年に農水省果試旧安芸津支場で巨峰の実生(種から生まれた)で育成した品種です。糖度は18~20度で巨峰より高め、一粒重は平均13gの巨大粒。熟期は8月下旬頃で巨峰よりやや早め。フォクシー香があり、酸は少なく、ゴルビーやシナノスマイルなどに比べても味が濃く、非常においしい。

種有りはおいしいが、巨峰より花振いし易く、適地でないと着色が悪い性質を持つ。瀬戸内の某県ではジベレリンで無核化処理をし、ピンク色の安芸クイーンを栽培し、どうどうと販売しているのには開き直った姿勢が感じられる。また、栽培が難しいことから、苗木の販売数は減少しているそうである。

当園では種有りで、十分に着色させられるので、本品種の優れた点を十分に引き出していると思っています。他の県はもとより、他の栽培者達に負けない?と思っている当園の看板品種です。

甲斐路-独断と偏見のぶどう品種紹介122010年04月21日 20時26分54秒

甲斐路

1955年にフレームトーケーとネオマスカットを交配して育成した品種です。糖度は18~23度、一粒重は8~16g、マスカット香がある。熟期は9月中旬~10月上旬。本来は赤色に染まるが市場では白みの残っているものも流通しているようである。一般的に有名な品種ですが私はあまり接する機会がありませんでした。一度、某卸売市場でつまみ食いさせてもらったが薄味だった。こんなはずは…と思っています。

写真は植原葡萄研究所より引用。

シャインマスカット-独断と偏見のぶどう品種紹介112010年04月20日 14時01分44秒

シャインマスカット

ブラックビートの他に最新品種をもう一つ紹介します。

1988年に広島県東広島市安芸津町にある独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所ブドウ・カキ研究拠点で(スチューベン×マスカットオブアレキサンドリア)に白南(カッタクルガン×甲斐路)を交配した新品種。糖度は約20度、一粒重は12~14g。

強いマスカット香が特長(嫌う人もいるが)でおいしい。個人的にはロザリオビアンコの方が好みです。ジベレリン処理で種無しにすると皮が薄くなり、皮ごと食べられるようになります。でも、少し皮が気になり、瀬戸ジャイアンツほどではありません。

熟期は8月中旬~9月中旬で育てやすく、結実も良好、ヨーロッパ種にしては耐病性に優れ、巨峰と同程度と考えています。

苗木は2008年冬に植栽しました。本品種は人気が高く、当時苗木1本5,000円と高価でした。今は少し安くなったようですが、もう少し植栽本数を減らしておけば良かったと後悔しています。

写真は植原葡萄研究所より引用。

ブラックビート-独断と偏見のぶどう品種紹介102010年04月16日 22時42分46秒

ブラックビート

1990年に熊本県の河野隆夫氏が藤稔とピオーネを交配して育成した最新品種です。糖度は16~17度と低め、一粒重は14~18g。デラウェアと同じか少し遅めの熟期で7月下旬~8月中旬頃と早く、露地栽培でお盆前に販売できる大粒品種であることが魅力です。

樹勢は並で着色が早く、酸抜けが遅いので収穫時期には気を使いますが、花震い、裂果も少ないことから育てやすい品種だと思います。

ジベレリン処理すれば大粒で種無しになるので見た目は素晴らしくなると思われます。でも、おいしさについては食べたことはないのですが、あまり好きでない藤稔にピオーネの旨さと身の締まりが加味されたとのことなので、藤稔よりはおいしいがピオーネには劣るという感じと予想しています。個人的に納得できない味であれば、木を切るか、安く販売するつもりです。でも、8月上旬に大粒系で種無し、価格も安く、味もそこそこならば、人気のでる可能性も高いかもしれません。

大粒で極早生、ちょっと味が心配ですが面白そうなので今シーズンに苗木を2本植えました。ケチ!でも、少し期待…。

それから、藤稔の実生(種を植えて育てたもの)で石川県によって作出された超大粒の赤色系のルビーロマンもどんな味か食べてみたいものです。データでは一粒重は平均21.6g、糖度は19.8度と藤稔より優れているようです。でも、栽培には苦心しているようで房売りは少なく、一粒づつ販売しているようなことを聞きました。

写真は植原葡萄研究所より引用。

藤稔-独断と偏見のぶどう品種紹介92010年04月16日 18時09分23秒

藤稔

1978年に神奈川県の青木一直氏が井川682号とピオーネを交配させて作出した品種です。糖度は約18度と低め、一粒重は約18gでピオーネ並。ジベレリン+フルメットのホルモン処理で一粒重20gを超えるゴルフボール大になります。熟期は8月中~下旬、耐病性も強めで、巨峰より花震いも少なく育てやすい品種です。

巨峰から派生した黒色系の品種には、ピオーネ、伊豆錦、高墨、高妻、紫玉、ブラックオリンピアなどがあります。しかし、栽培している人には怒られますが、個人的にはこの中でも特に藤稔は粒が大きいだけで、甘み、酸味ともに味の薄い魅力のない品種と考えています。藤稔を親に持つ品種についても、藤稔の味を想像すると栽培する気にもなりません。唯一、家庭で大粒のぶどうを栽培してみたいという方にはいいかも知れないと思う程度です。

と、いいながらも今年、藤稔とピオーネを交配したブラックビートという品種を2本だけ植えてみました。ブラックビートについては次回、紹介します。

写真は植原葡萄研究所より引用。