ボルドー液2007年04月08日 23時10分14秒

前日、 ぶどうに適用可能な農薬の中で石灰硫黄合剤とボルドー液(銅水和剤)は、有機JASで使用が許されています。共に古典的な農薬で19世紀に発見されました。石灰硫黄合剤については以前に記したので、ボルドー液について少し記します。

殺菌剤として使われる農薬で、生石灰と硫酸銅を混ぜて作り、主成分は塩基性硫酸銅カルシウムです。病気予防の効果は長く、収穫期を挟んで、夏から秋に数回使用します。ボルドー液を散布するとぶどうを包んだ袋や葉に汚らしく青白い跡が長い間残ります。1880年頃のフランスボルドーでこの汚れをぶどう盗難防止の目的で散布したそうです。その時偶然にべと病が拡がらなくなったことが確認され、農薬として使われ始めました。最近では、植物自身に植物ホルモンの一種のエチレンの分泌を促して、病気に対する抵抗性を強める働きがあることが発見されています。調剤済みの製品がICボルドーとして流通し、よく似た農薬として、Zボルドー、コサイドボルドーなどがあります。

それから、ボルドー液の最大の疑問は、酸とアルカリを混合して作るのに、塩が生じないことです。知っている人がいたら是非、教えて下さい。