ぶどうの巻きヅル ― 2009年01月16日 20時23分03秒
ぶどう畑のブログなのに、ぶどうに関する記事が少ない! ということでたまにはぶどうに関する記事を書きます。
梨、りんご、柿、柑橘などの他の果物の枝には無くて、ぶどうの枝だけにあるものって分かりますか?
答えは巻きヅル。
ぶどうはツル性の植物なので、茎から出てくる巻きヅルが物に絡みついて成長します。キーウィもツル性ですが、ヘビのように茎自体が物に巻きつくので巻きヅルはありません。
何の問題もなさそうな巻きヅルですが、栽培者にとってはとても厄介物なのです。夏場は緑色で柔らかく取りやすいのですが、冬になると木質化して固くなるんです。夏場は他の手入れが忙しく、結局、冬に取り除くことになります。また、柔なハサミではすぐに噛み合わせが緩くなるので、剪定ばさみでセッセと取り除きます。
ほっておけばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、巻きヅルは病原菌の絶好の越冬場所の一つなのです。巻きヅルは枯れ枝みたいなもので、中がスカスカな木質のため、病原菌が入り込みやすく、春になるとゾロゾロ出てくることになります。特にぶどうにとって手強い黒とう病、晩腐病への影響は無視できません。
また、デラウェアや欧州種は細くて取りやすいのですが、巨峰の仲間はとにかく太く、固く、手強い! どんなに膨大な数でも、どんなに固く巻きついていても冬の間に取り除きます。"固いなぁ"、"まだ取れんのか!"、"コノヤロー"、"ウリァー"、………(`δ´)。